こんにちは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。
今日の話は、メタップスという会社が先月公開したばかりの「タイムバンク(Timebank)」というアプリについてです。
これ、かなり面白い仕組みなのでは?と海保アンテナが反応したので、早速飛び込んでみました。
タイムバンク(Timebank)とは?
タイムバンクは「時間」の取引所です。10秒単位で時間をリアルタイムに売買できる仕組みを通じて経済と時間の再発明を目指します。
ということで、何やら新時代の幕をあけてくれそうな雰囲気がもわもわ漂っています。
アプリを起動すると、各方面の専門家の名前がずらり(2017年10月9日時点で13名)。
▲著名な方々に紛れてぼくも専門家として時間を販売させていただいております。恐縮。
ここであなたが実行できるアクションは下記の3つです。
- 時間を買う
興味ある専門家の時間を10秒単位で購入することができる - 時間を使う
購入した時間を使用して専門家からサービスを受けることができる - 時間を売る
購入した時間を使用しない場合、第三者に転売することができる
専門家から受けられるサービスというのは、コンサルティングとかアドバイスとか、ぼくであればドラムレッスンとか出張演奏とか。それぞれの専門性に合わせたものが設定されています。
シンプルな使い方としては、気になる専門家の時間を購入して、それを使い、サービスを受ける、というものになります。
投資対象としてのタイムバンク
時間を買って使う、というだけでも素敵なサービスだとは思うのですが、それだけだと新時代の幕があく感じはありません。
タイムバンクを面白くしているのは「時間を売る」というアクションができる点にあります。
例えばあなたが、ぼく(海保けんたろー)の時間を1000秒買ったとします。
ちなみに発売時、ぼくの時間は5.6円/秒でしたので、購入価格は5600円です。
そして発売されたぼくの時間は全部で10時間分(36000秒)だったのですが、それはすぐに売り切れました。
しかし、それでも「オレも海保けんたろーの時間買いたいんだけど」という方がいたらどうなるでしょうか。
実は、あなたは「じゃあ、8.0円/秒で買ってくれるなら海保の1000秒売るよ」と宣言することができます。
買いたい方が「いい!ほしい!8.0円/秒でも買う!」といって購入してくれれば、あなたが買った海保の1000秒はその人に渡りますが、かわりに8000円を得ます。
つまり、あなたは海保の時間を転売するだけで2400円儲かったのです。
あなたが本当にぼくにドラムレッスンを受けたかったかどうかは関係ありません。もしかしたら最初からこうやって儲けることしか考えていなかったかもしれません。
しかしぼくとしては時間が売れて、結果的に収入になるので特に問題は感じません。
自分の時間が売買され、ニーズに合わせて価格が変動し、最終的に本当にぼくのサービスを受けたい人の元に時間が集まり、サービスが提供される。これはとても健全で、フェアな仕組みです。
音楽×タイムバンク。蛇足さんの登場
現在のタイムバンクはユーザー数に対して専門家の人数が少ないため、マネーゲーム的要素が強くなっています。
実際、ぼくの「時間」も発売から数日で4倍近くの値段がつきました。
これは、ぼくのドラムレッスンを受けたい人が殺到しているからではなく「この海保けんたろーとかいう人の時間は、もうちょっと値上がりしそうだな。今のうちに買っておけば儲かりそうだ」と思った方々が購入しているからに過ぎません。たぶん。
しかしこれは長くは続かないと思われます。
いずれ、時間を販売している専門家の人数が増えてきて「とりあえず誰のでもいいから買っておけば儲かる」という状況は終わります。
そうなるとだんだん「本当にサービスを受けたい専門家の時間だけを買う」という流れになっていきます。
すると、どういう専門家の時間に高値がつくようになるでしょうか?
それは「ファンを持っている人達」です。例えば、アーティストです。
今タイムバンクでは、有名歌い手・蛇足さんの時間の発売予告が掲載されています。
蛇足さんの時間を買って使うと、カラオケ店やビデオチャットでプライベートライブを開催してもらうことができるようです。
これは、熱心なファンであればなんとしても買いたくなるのではないでしょうか?
もちろん蛇足さん側はこれによって、数時間の稼働でまとまったお金を得ることができます。
同じことを、蛇足さんのような著名人だけでなく、あらゆる規模のアーティストが実行することができます。
ファンの人数や熱量によって取引価格が上下するだけであり、発売して収益化すること自体は駆け出しアーティストでも可能です(ファンゼロだと厳しいですが)。
お金のために音楽活動をしている方は少ないと思います。
しかし、充実した音楽活動を継続するためにはお金が必要であることは事実。
こういった道具を使って、上手に収益基盤を作ってみてはいかがでしょうか。
海保の時間を買ってみよう
というわけで、物は試しという感じでぼくの時間を購入してみませんか?
ドラムレッスン・ドラム出張演奏などに加え、音楽活動や音楽ビジネスについてのアドバイスなども行います。
最後に露骨な宣伝を無理くり突っ込みました。
ではでは。
ぼくのTwitterは @kentaro_kaiho です。フォローお願いします。
▼この記事をシェアする