【ドラム上達のコツ】良いドラマーが必ず意識していることはこれ!

こんにちは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。

普段、アマチュア〜インディーズのドラマーの演奏を見る機会がそれなりにあるのですが、
音量や音圧といったダイナミクスコントロールの意識が低いドラマーが多いのかな?と感じることがあるので、今日はその辺の話を書いていきます。

リズムより大事?ダイナミクスコントロール

エレキギターやエレキベース等と一緒に演奏するような典型的なバンドスタイルの場合、音量を最も繊細に自由に音量と音圧をコントロールできるのはドラムです。
ドラマーが音量をあげたり抑えたり、同時に鳴らす音数を増やしたり減らしたりすることで曲全体に自然な抑揚をつけることができます。

これをダイナミクスコントロールといいます。

「ダイナミクスを意識しろ」と言うのは決して爆音を出せと言う意味ではありません。

人はいくら大きな音でもしばらく聞いていると慣れてくるものです。
人が迫力を感じるのはそれまでの音量との差を感じた時です。

そのため「いかに爆音を出すか」ということではなく、曲のどの部分は音量小さめにして、どの部分は大きめにするのか。
それを10段階くらいでコントロールできるようになることを目指すべきです。

ドラマーのダイナミクスコントロールが上手だと、一緒に演奏するメンバーのテンションや表現にも影響を与えたりします。
それにより、バンド全体の演奏はさらにレベルアップすることでしょう。

上達のカギ

では具体的にどうやればダイナミクスコントロールがうまくいくのでしょうか。

まず、演奏する手足以上に重要なのがです。

あなたがドラムを叩いているときに、耳がドラムの音に集中しているようでは上手くなりません。
なぜなら音量は相対的に感じるものだからです。

今自分のドラムの音が大きいか小さいかではなく、他の楽器や歌に比べてどれぐらいの大きさになっているか?というのを聴くように意識してください。
イメージ的には自分の耳がバンドの真ん中にあるような感じです。

それに慣れると「今、自分のドラムがバンドにとって気持ちいい音量・音圧なのかどうか」が分かるようになってきます。

ドラム全体をざっくりではなく「スネアは大きいけどバスドラが小さいな」とか「シンバル系が鳴りすぎているな」とか、そういうことも分かるようになるとベターです。

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ちなみに補足ですが、ぼくが本記事で「音圧」と呼んでいるのは「同時に鳴っている音の数」です。
「音の埋まり具合」と言ってもいいかもしれません。

クラッシュシンバル1枚を100の音量で鳴らしたときと、2枚を同時に50ずつの音量で鳴らしたときでは、音量の合計値は同じですが、音圧は違います。

この音圧という概念も、曲の印象に差を生み出すので注意してみてください。

曲の意図を考える

その上で、今度は曲の意図を考えてみましょう。

ポップスやロックにおいて、1曲通して完全に平坦に演奏するというのはあまり多くありません。

最初のイントロは40%くらい、Aメロに入った時に20%まで落ちてBメロが30%。
最初のサビは60%…みたいな感じでパートごとにざっくりとしたダイナミクスの波を脳内で描きましょう。

それぞれのパートをつなぐフィルインのあり方も変わってきます。

ここは20%から40%に上がるところだからテンションが上がるようなフィルにしようとか、
ここは80%から一気に10%に落ちるところだから失速するようなフィルインにしようとか、フレージングが自然になるはずです。

さらに、その変化を前々から徐々に予感させるほうがいいのか?
それとも突然景色が変わるような効果を狙いたいのか?

それによっても選ぶべきフレーズやダイナミクスが変化すると思います。

ダイナミクスのコントロールの精度を上げ、ドラム演奏を見つめ直すことで、
あなたがより多くの人を興奮させ感動させるドラマーになることを、心より願っております。

「 音楽活動で生計を立てるための全知識 」もご覧ください。ご好評いただいてます。

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