インディーズアーティストが自力でできる宣伝方法・10選

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こんばんは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。

インディーズに限らず
「どうやったら新しい人に自分たちの存在を知ってもらえるか」
「どうやったら新しい人に自分たちの音楽を聴いてもらえるか」
というのは、音楽活動をしている者たちの永遠のテーマだ。

多くの予算や政治力があれば
「地上波テレビに出演する」「有名アニメの主題歌をやる」
というような選択肢を取ることができるが、
そうではないアーティストにできることにはどんなことがあるのか?

個人的にオススメしたい、10種類のアイデアを以下に解説する。

どれを選ぶべきかは音楽性や活動スタンスによるので、ぜひ自分たちにあったものを見つけてほしい。

1.演奏許可が出るオープンスペースでライブする

古典的な宣伝方法として「路上ライブ」というのがあり、
それは未だに有効ではあるのだが、いかんせん違法である。

警官は発見次第止めにくるというわけではなく、
苦情が入った場合に止めにくる、という感じなのだが、
ルールを遵守して活動したい場合は、許可が取れる場所を探してやるという選択肢もある。

闇雲に道路使用許可を申請しても通ることはまずないが、
自治体などの方針でライブ演奏を許可している場所はなくはない。

少なくともぼくが野外ライブをやりまくっていた2006年くらいの時期は、
・池袋西口公園
・海ほたる
・新小岩駅前
・ミューザ川崎前
などは演奏許可を取ることができたし、

・ららぽーと
・カレッタ汐留
・飯田橋ラムラ
・川崎ラチッタデッラ
といったショッピングモール系もライブステージが定期的にブッキングされていた。

言うまでもなく、通りすがりの人たちにアピールすることができるため、有効だ。

現在の状況は調査が必要だが、「あそこでライブしてたバンドいたな…」という記憶を引っ張り出して、
そこに正面から問い合わせてみたら案外出れた、ということはあり得る。

ちなみに路上ライブ・野外ライブの弱点は「どこまで行っても足し算でしかない」という点にある。

熱心にやりまくれば、1日に数人というレベルでファンを増やしていくことはできる。
しかし、ワンマンライブで200〜300人くらいの規模になってからは、飽きていく人数と新しくファンになる人数が同じくらいになってしまうのだ。

そこまでくると、別の手を考える必要がある。

2.YouTubeにカバーをアップする

路上ライブよりも、もしかしたらこちらがパッと思いついていた人もいるかもしれない。
今となってはかなりオーソドックスな手段だ。

有名曲のカバー音源を制作し、映像をつけてYouTubeにアップするのだ。

するとその曲名やアーティスト名で検索した人が、あなたのカバー動画を再生する可能性がうまれ、
そのカバーが素晴らしければファンになってくれるかもしれない、という流れだ。

前提として、この方法は多くのアーティストがやりすぎていて、もはやレッドオーシャンである。
(この方法で成功したのは、日本ではGoose houseが有名だ)

しかし無効だとまでは言えない。
しっかりクオリティの高いものをアップできれば、まだまだ可能性はあるだろう。

コツとしては

アレンジは大胆に変更する(そうしないと原曲と比較されてマイナス評価を得やすい)

タイトルでカバーだと分かるようにしておく(そうしないと視聴者に「原曲じゃない!騙された!」と感じさせてしまう)

原曲がアップされていない(削除されている)曲を選ぶ(再生される確率が劇的に上がる)

あたりだろうか。

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3.インパクトのあるMVをYouTubeにアップする

思わずTwitterでつぶやきたくなるような、インパクトのあるMusicVideoを作る。

これは成功すればとても大きな効果を生む可能性を秘めているが、当然ながら難易度は高い。
発想力が勝負になるし、予算との戦いもある。

SNSとの相性で言うと、かっこいいもの・泣けるものよりは、笑えるものの方が強い
面白い系に走っても問題がないアーティストキャラクターであるのなら、狙って見る価値は十分にあるだろう。

日本で言えば岡崎体育、キュウソネコカミ、打首獄門同好会、などがこのあたりの名手と言えるが、
彼らは作曲の段階から「こういう映像を作ろう」と考えているように思える。

インパクトのあるMusicVideoを作るなら、作曲段階からイメージを固めておいたほうがやりやすいだろう。

4.音楽活動支援サービス「Frekul」を使う

これはぼくの会社が立ち上げたサービスなので手前味噌にはなるが、
客観的に見ても有用なサービスだと思うので紹介させていただく。

Frekulは多機能なサービスだが、新規ファンの開拓に使えるのは「曲の利用許可」というサービスだ。

>> Frekul(フリクル)

Frekulに曲をアップし、利用許可を「許可する」に設定すると、
その曲が

・インディーズ音楽アプリ「Lumit」
・シンガポールのBGMサービス「ExpressInMusic」
・中国のBGMサービス「MUSICOS」

などのサービスで流れるようになり、自動的に宣伝が行われる

特にLumitは、Frekulで発行できるメールマガジンの登録への導線が作られているので、
「放っておいたらメルマガ読者が増えてた」という状況があり得る。

ちなみに利用料は無料だ。

5.生配信アプリ「SHOWROOM」を使う

再三このブログでも紹介しているが、生配信アプリ「SHOWROOM」は新規ファンの開拓にも便利だ。

>> SHOWROOM(ショールーム)

ツイキャスやLINE LIVEと似たようなサービスではあるため、
音楽がメインというよりはトークと交流がメインにはなるが、
合間に弾き語りなどを入れることにより、路上ライブよりも効率よくファン獲得につなげることができる

生配信系のアプリの比較についてはこちらの記事を参照してほしい。

>> 音楽家はSHOWROOM・ツイキャス・LINE LIVEどれを使うべき?違いとおすすめ

ちなみにSHOWROOMも利用料は無料だ。

6.音楽コミュニティアプリ「nana」を使う

nanaというアプリをご存知だろうか。

スマホのマイクを使って、簡易的に歌や楽器を録音して、
会ったこともない人同士でコラボ(重ね録り)して遊ぼう、という音楽コミュニケーションアプリだ。

有名曲をワンコーラス程度弾き語ったものをアップすると、
誰かがそれにハモリをつけてくれたり、別の楽器を重ねてくれたりする。

このコミュニケーションは新しく、nanaは若年層を中心に支持されているのだが、
あなたの音楽的スキルが高いのであれば、このコミュニティに入っていくという手がある。

音楽でつながるコミュニティアプリ nana

色んな人の音源とコラボしたり、
自分のオリジナル曲を投稿してみたりして、
交流しながら、nana内でファンを作っていくのだ。

実際にnanaからCDデビューを決めたアーティストもおり、
相性が良ければ大きな効果となる可能性はある。

7.他のクリエイターとコラボする

単純に、知名度のあるボーカリストと「フィーチャリング」的なことをやれば、
そのボーカリストのファンに自分たちをアピールすることができる。

これはすでに多くのアーティストがやっていることだが、
コラボ相手は何もボーカリストである必要はない。

例えばイラストレーターとコラボし、自分たちの曲のイメージで1枚絵を書いてもらう。
それを相互に宣伝しあうことによって双方の知名度を伸ばすのだ。

曲を題材にして、

・映像作家に映像作品を作ってもらう
・漫画家に漫画を書いてもらう
・小説家(ライター、ブロガー)に小説を書いてもらう

というのもいいし、むしろすでにある作品に対して、それを題材にこちらが曲を作る、というのもあるだろう。

いずれにせよ重要なのは、コラボ作品ができたら「お互いが」宣伝する、という点だ。
そこを最初の段階でしっかり取り決めておかないと、効果としては曖昧になるだろう。

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8.変わった企画を考えてプレスリリースを送る

バンドマンの中には「プレスリリース」という言葉を知らない人もいるかと思う。

新聞、テレビ、雑誌、ネットニュースなどは、常に取り上げるネタを探している。
「こんなネタ、どうですかー?」とメディアに提案するのが「プレスリリース」だ。

例えばBUMP OF CHICKENであれば「新曲をリリース」だけでニュースになる。
それはBUMP OF CHICKENに興味を持っている人がすでにたくさんいるからだ。

しかし無名アーティストが「新曲をリリース」というプレスリリースをメディアに送っても、
取り上げてもらえることはなかなかない。

そこで「取り上げたくなるネタ」を意図的に作るという手がある。

例えば
「インディーズバンド●●が、海底500メートルでライブ開催」とか
「シンガーソングライター●●が、J-POP史上最も低い声を使う曲を発表」とか言われたら、
「えっ?なにそれ?」となり、そのアーティストのことを全く知らなくても興味をひくニュースになる。

そういうネタであれば、メディアが取り上げてくれる可能性が上がるのだ。

アイデアを練り、プレスリリースを出し、それを実行する、という流れを定期的に作るのも、知名度アップには有効だ。

9.YouTube広告に課金する

YouTube見てると挿入される広告。

あれはお金さえ払えば、個人でも簡単に出すことができる

まずはあなたが宣伝したい動画(MusicVideo)をYouTubeにアップし、
その動画を広告として表示させることにより、人に強制的に見てもらうことができるのだ。

ターゲットは案外しっかり指定することができる。

例えば「サカナクションのMVを見た人に対してだけ出す」とかもできるし、
動画の再生回数ごとに広告料金が課金されるシステムになっているため、無駄な投資にはなりづらい。

また、1日500円とかでも出稿できるので、大金を用意しなくてはできないというわけでもない。
お金がかかることではあるが「確実にMVを見てもらえる」という意味で、試す価値はある。

10.適度に格上のアーティストと対バンする

狙いたい層に近いファン層を持っているアーティストがいるなら、
そこのファンにターゲットを絞って宣伝活動をすると効率的だ。

最高なのはそのアーティストとライブイベントで対バンして、ファンを共有するというやり方である。

とは言っても現実的に、Mr.Childrenと対バンすることは難しい。

ただ「あのバンドならもしかしたらOKしてもらえるかも」という程度の人気アーティストに、
ギャラを提示して対バンしてもらうという感じであれば、通ることもあるので試す価値はある。

宣伝のその次に

宣伝方法の紹介は以上だ。

注意してほしいのは、上記の方法で新しい人に自分たちを知ってもらったとして、その中に気に入ってくれた人がいたとして、
その人にどんなアクションを取ってもらいたいか?をしっかり考えておく必要がある、ということだ。

そうしないと、せっかくの宣伝が結果につなげられず終わってしまうリスクがある。
最終的に自分たちのライブに来てくれたり、CDを買ってくれたり…つまりお金を使ってもらえるところまで、
うまく誘導してあげる必要がある。

そのあたりについては下記の記事で解説した。

>> 宣伝がんばりすぎバンドマンがよく眠れますように

全てを自分たちでやらなきゃいけないと抱え込む必要はないが、
できることが多いほうが有利なのは事実だ。

自立してがんばるアーティストの方に、本記事が少しでも役に立てば幸いである。

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