こんにちは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。
さて問題です。
音楽業界は、儲かっているでしょうか?
正解は、
「以前よりは、儲からなくなってきている」です。
驚きましたか?
驚いた方は少ないのではないかなと想像します。
CDが売れなくなってきて以降、音楽業界は不景気。
お金が動くのはアイドルばかり。
そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、それはだいたい合ってます。
しかしどうやら、音楽が好きだという人が減ってきているわけではなさそうです。
つまり、ビジネスのやり方が変わらなくてはいけない時期にきているのです。
音楽系の起業相談
わざわざぼくのところに相談にくる起業(予定)家の人は、
音楽に関連したサービスを考えていることがほとんどです。
彼らに共通するのは「音楽に対して熱い思いがある」ということです。
お金目的で起業するにしては、音楽というのは儲かりにくそうな業界ですからね。
それでも音楽系で起業することを選ぶ人は90%、音楽に強い思い入れがあるわけです(あと5%は儲け目的なのにセンスがない人、もう5%は音楽でも儲けるビジネスが作れる人)。
そういう人の起業プランは
「音楽の聴き方をこうしたい」
「アーティストをこうしたい」
「ライブハウスをこうしたい」
みたいな思いからスタートしているため、思想はとても素敵。
応援したくなる。
しかも音楽業界全体としてはあまり調子が良くない、ときています。
ぜひ頑張ってもらいたい。
だけどよく聴くとビジネスプランとしてはイマイチ、というものが多い。
できるだけ親身になってアドバイスするのですが…
指摘するポイントは大抵同じ、この2点。
プロモーションと、マネタイズです。
ありがちなプロモーション・プラン
「こういうサービス作りました!」
というだけでたくさんの人が使ってくれるほど甘くはありません。
だからビジネスの計画には「どうやって宣伝するのか?」というプロモーションプランが必要です。
ぼくのところに起業相談にくる人のプロモーションプランあるあるNo.1は・・・
「広告を打つ」
です。
すっごく気持ちは分かる。
でも、広告って思ったよりお金がかかるんです。
無料のスマホアプリを1ダウンロードさせるために、300円とか500円とかかかったりするんです。
とすると、1人から500円以上儲かる見込みがないと、永遠に損し続けるってことになっちゃいます。
無料アプリダウンロードしてくれた人全員から500円以上稼ぐって、結構大変ですよね。
だからもっと、お金をかけずにサービスが広まっていくためのプランを考える必要があります。
例えば、友人招待するとメリットがあるとか、ついSNSに書きたくなる仕組みがあるとか。
ありがちなマネタイズ・プラン
そしてもうひとつ、マネタイズ。
要は「どうやって儲けるか」の部分ですね。
ぼくのところに起業相談にくる人のマネタイズプランあるあるNo.1は・・・
「バナー広告を貼る」
です。
これも気持ちは分かる。
でも、これも広告を甘く見てます。
バナー広告で一番稼げるGoogle AdSenseでかなりがんばっても、1ページビューあたり0.5円くらいです。
例えばひとりが生計を立てていくためには、60万PV/月くらいはアクセスがないとダメということですね。
60万PV/月ってことは、2万PV/日です。
1日に2万ページ閲覧されるサービスが、作れそうでしょうか?
作れたとして、それで食えるのは1人です。
3人でやってたら、1日6万PVが必要です(実際はその他の経費もある)。
あなたの作るサービスは、そういう規模になりそうですか?
もし難しそうだなと思うのなら、他の稼ぎ方を考えた方がいいでしょう。
例えば、ユーザー課金や、B to Bです。
音楽系で何かを立ち上げるなら
とは言え、音楽系で何か新しいサービスを立ち上げたいと思う気持ちは、心から応援したいと思っています。
だから、プランが甘かったとしてもぜひ気軽に相談してくださいね。
場合によっては何か直接的にサポートできることがあるかもしれません。
ぼくのTwitterは @kentaro_kaiho です。フォローお願いします。
[追記 2018年12月21日]
この記事の冒頭で「(音楽業界は)以前よりは、儲からなくなってきている」と書きましたが、
その後状況は良くなってきました。
こちらの記事もどうぞ >>「音楽業界が衰退」は過去の話。音楽市場は完全に復活しつつある!
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