VRライブイベントの仕組みとやり方。音楽アーティストの未来がここにあると思った話

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こんにちは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。

ここのところTwitterで何度も何度も書いているので見てくれている方はご存知かと思いますが、
先月「アルテマ音楽祭」というVR空間を軸とした音楽ライブイベントがありました。

最近少しずつ増えてきたVRライブイベントの中でもアルテマ音楽祭はかなり先進的な取り組みをしていましたが「そもそもVRライブって何?」みたいな方も多いと思うので、これを機にアーティストの皆さんに知ってもらいたいと思い、今日はこの記事を書いています。

まずは百聞は一見にしかず。こちらをご覧ください。
下記は、アルテマ音楽祭にてFrekul登録アーティスト「immortal noctiluca」「はるきねる」「桃瀬茉莉」「The CliveRs」の4組が出演したシーンをダイジェストで繋ぎ合わせ5分程にまとめたものです。

なにこれ、なんかすごい。
だけど、何がどうなってるの?

という方も多いのではないでしょうか。

以下、アルテマ音楽祭の話というより一般論としてシンプルなVRライブ(パーティクルライブとも呼ばれたりします)がどのような仕組みで開催されているのかを説明します。

VRライブの仕組みとやり方

まず事前準備が必要です。

本番当日に流す「音」を事前に録音して作り込んでおきます。

当日リアルタイムに演奏・歌唱することも可能なのですが、CG演出とタイミングを合わせるのが難しかったり、音質が犠牲になってしまったり、トラブルが発生する可能性が高かったりとリスクがあるため、事前に録音しておく場合も多いようです。

さらにその音源に合わせて、CG演出を作っておきます。
この作業はUnityというツールを使える必要があります。

CG演出の自由度は無限大です。

サビになった瞬間に明るくなるとかそういうレベルではなく、
Aメロは深海の中で、サビに入った瞬間に宇宙までワープするとか、
曲が始まった瞬間にまわりに木が生えてくるとか、
「ステージと客席」という概念を超えたような表現も自由自在です。

そして、本番当日。

原則的に、出演者もスタッフもお客さんも全員自宅にいます、そしてVRヘッドセットをつけています。
こういうやつですね。

VRheadset

その上で、事前に告知された「このアプリのこのワールド(部屋)に集合してください」という情報を元に、VR空間にある1つの部屋に集合します。
この部屋がライブ会場となるわけです。

一人ひとりが自由にVR空間内を(アバターの姿で)移動することができるので、出演者は時間になったらステージ上に移動します。
見る人は客席に、スタッフはコントロールルームに移動します。

準備ができたら、スタッフが(VR空間にある)コントロールルームの再生ボタンをオンにします。
すると事前に作り込まれたCG演出がステージ上で再生されます。

出演者はVRヘッドセットと両手に持ったコントローラーを使い、その音(曲)に合わせて自分のアバターを操作するわけです。
そうすると、客席にいるお客さんから見ればリアルタイムにアーティスト(のアバター)がライブをしていて、その音に合わせてCG演出が動いてるように見えるということになります。

ちなみにVRヘッドセットにはマイクとスピーカーも付いているので会話(MC)をすることも可能です。

このような仕組みによって、上で貼った動画のようなライブが作り上げられているということになります。

VRライブの可能性

察したかもしれませんが、まだまだこれらの技術は新しいもので、課題も少なくありません。

しかしVRChat、Wave、Cluster、STYLY、VARKなど、国内外の企業がこの領域に挑戦しているので、きっと時間の問題で改善していくことでしょう。
ぼくの経営するワールドスケープ社も、何かできることがあるのではないか?と考えているところです。

これらの問題が改善していくにつれて、VR空間でのライブは多くの音楽アーティストに開放されていくことは間違いありません。

定期的にライブハウスでライブを開催しているあなたも、その代わりにVRライブを開催するようになるかもしません。
しかもそのライブは会場費が無料かもしれません。
あなたは家から重い機材を運搬する必要もありません
そしてオフラインではあり得なかったような表現が可能になります。

きっとあなたが音楽を通して表現したかったことを、より拡張された形でリスナーの方々に届けることができることでしょう。

これはたくさんのファンを持っているメジャーアーティストよりもむしろ、大きな集客力を持たずに予算の壁によって表現を制限されてきた、インディーズアーティストにとって大きな武器となるはずです。

まだまだ本格的にやるとなるとお金もかかり決してハードルが低いとは言えませんが、もし興味がある方は飛び込んでみることをおすすめします。
もしかしたら、あなたがこれまで無意識に諦めてきた表現活動が、ここで可能になるかもしれません。

この記事がきっかけとなって、あなたの音楽活動がより広がりを持つことを心より願っています。

海保けんたろーより。

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