こんばんは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。
アーティストがリスナーに音楽を買ってもらう方法は、テクノロジーの発達により変化してきた。
CD販売があり、ダウンロード販売が登場し、最近ではストリーミングサービス(定額聴き放題)が広がりつつある。
数多く存在する「ダウンロード販売サービス」や「ストリーミングサービス」に自分の作った曲を掲載することも、今ではとても簡単になっていることをご存知だろうか?
今日はその辺の話を。
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ダウンロードとストリーミング
説明する必要もない気がするが、まずは改めて「ダウンロード販売」「ストリーミングサービス」について整理しておく。
●ダウンロード販売サービス
インターネットを経由して、1曲単位で曲のデータを購入できるサービス。日本では1曲200円〜250円が相場。
アルバム単位でまとめ買いすると安くなったりする。
サービス事業者の取り分は30%程度が相場。残りが権利者にバックされる。
代表的なサービスは、iTunes Store、Mora、AmazonMusic、Music.jp、など。
●ストリーミングサービス
インターネットを経由して、大量の曲リスト(数百万曲〜数千万曲)の中から好きな曲を聴くことができるサービス。無料〜月額1000円が相場。
無料のプランは音声広告が挿入されたり、フルコーラスで聴けなかったり、曲の選択に制限があったりする。
1再生あたり0.3円〜1円程度が、サービス事業者から権利者にバックされる。
代表的なサービスは、Spotify、AWA、LINE MUSIC、Apple Music、PrimeMusic、KK BOX、など。
そして、世界中に広がるこれらのサービスに、あなたが作ったオリジナル曲を配信する方法は、すでにいくつも用意されている。
方法その1:TuneCoreを使う
TuneCoreというサービスがある。
あなたがTuneCoreに1年毎に、シングル1410円・アルバム4750円(税別)を支払えば、ものの数日で、上に挙げたような世界中のサービスに、あなたの曲が並ぶことになる。
しかも、TuneCoreが取る中間マージンはゼロだ。
各サービスからバックされた金額が、全てアーティストの手に戻る。
TuneCoreの儲けは、年額の手数料のみである。
ある程度以上売れる(聴かれる)自信があるならば、TuneCoreを使わない手はないだろう。
方法その2:BIG UP!を使う
TuneCoreに比較的近いサービスとして、Avexが最近公開したBIG UP!というサービスがある。
こちらもオンラインで申し込むだけで、世界中の各サービスに配信することができる。
年額の手数料は、シングル1380円・アルバム4500円(税別)となっており、TuneCoreよりも微妙に安い。
そしてBIG UP!も、基本的には中間マージンを取らない形だが、
国内のダウンロード販売に限っては、販売価格の40%(各サービス事業者の取り分を含める)を引いた残りをバックする、という例外がある。
例えばiTunes StoreであればAppleの取り分は30%なので、10%がBIG UP!の取り分となる。
海外やストリーミングサービスをメインに考えるのであれば、TuneCoreよりも優位と言えるかもしれない。
方法その3:Frekulを使う
Frekulは、TuneCoreやBIG UP!と同様の機能を内包している。
というか、FrekulはTuneCoreと裏側で接続していて、機能としてはTuneCoreを使った場合と同じだ。
ただし、Frekul経由での配信の場合は、登録料や年額手数料の類はかからず、無料である。
そのかわり、各サービスからバックされた金額の40%が手数料として引かれ、残りの60%がアーティストの手に戻る。
つまり、TuneCoreやBIG UP!よりも数が出ない(たくさん販売する自信がない)アーティスト向けと言えるだろう。
また、TuneCoreと違い、販売価格・発売日・配信先サービスなどを細かく指定することができない。
それはFrekulが、「なるべく音楽制作に集中してもらうため、できるだけアーティストが面倒な設定をしないで済むようにしたい」という思想を持っているからである。
なぜここまでFrekulの内情に詳しいか?
それはぼくがFrekulの中の人だからである。
ぜひ多くのアーティストに、Frekulから全世界にノーリスクで曲を配信し、稼いでほしい(本音)。
この記事がヒントになり、あなたの音楽活動がより良いものになることを願っています。
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