こんばんは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。
インディーズ/アマチュアバンドマンから時々受ける相談に「メンバーのやる気がなくて困っている」というものがある。
具体的には
・新曲を練習してこない
・集客活動に協力してくれない
・SNS管理もホームページ更新も全部自分がやるハメになっている
というような内容だ。
こういう状態に陥った時、どう動くのが良いのか?
今日はその話を。
やりたいことのためのやりたくないこと
バンド活動というのは案外、作業量が多い。
曲作り、アレンジ、練習、といった音楽的なものから、ステージング、衣装、MC、といったライブの内容についての研究。
ホームページ更新、SNS管理、集客活動、ライブハウスとの連絡、といったライブに紐づく事務作業。
レコーディング、ミキシング、マスタリング、ジャケットデザイン、プレス、印刷、流通などといったCDに紐づく事務作業。
他にも、MusicVideo制作、練習スタジオ予約、オーディションへのエントリー、デモテープをレコード会社に郵送、グッズ制作、お金の管理、などなど…。
そして問題なのは、多くの場合これらの作業のうち、心から「やりたい」と思っているものは本当に一部だということだ。
練習スタジオの予約がやりたくてバンドを組む人はいないからね…。
しかし、やりたくないことの全てから逃げていては、目指すステージにも立てなくなってしまう。
だからなんとかしたい。
その想いは、とてもよく分かる。
平等主義からの脱出
では、どうすればいいのか?
結論から言うと、リーダーをしっかり決め、そのリーダーが全ての指示を出すスタイルにするのがオススメである。
インディーズ/アマチュアバンドにおいて「一応」的な感じでバンドのリーダーが決まっていることは多いが、
その人物が自覚的にリーダーシップを取れている例は少ない。
バンドのリーダーシップを取る、ということはどういうことか。
以下に手順を示す。
1.「このバンドのゴールは何なのか?どこを目指して頑張るのか?」を話し合って決定する。
2.リーダーは「そのゴールを僕/私が絶対に達成させてみせるから、みんな付いてきて欲しい」と宣言する。
3.メンバー全員の「付いていきます」という承認を取る(もし受け入れてくれない場合は、リーダーを変更するか、バンドを脱退する)。
4.リーダーは、メンバー全員の人生の責任を取るつもりで、全力でゴール達成に向けて考え、行動する。
5.必要な作業の分担はリーダーが決定し、メンバーに具体的に指示していく(意思決定の前に相談するのはあり。ただし決定はリーダーの一存で)。
6.メンバーが思い通りに動かない場合も、叱ったり激励したりして、リーダー(上司)としてメンバー(部下)が成長するように仕向ける。
7.ゴールを達成する。
これだけ。
会社とバンドは似ている
これって要は会社の経営と全く同じ考え方なのだけど、バンドも同じ形を取ったほうが圧倒的にうまくいく。
変に「メンバー平等主義」がありすぎると、全てを多数決で決定し、全ての分担を均等にし、全員に同じだけのモチベーションと能力を求め…という形になっていき、
現実的には無理が出てくる。
そうするとメンバー感での不満も出てくるのだ。
「バンドメンバーはフラット(平等)であるべき」というのは幻想だ。
むしろ正しい上下関係があることで、団体というのは円滑に進むようになる。
それは人間が太古から培ってきた知恵でもあるはずだ。
この記事がヒントになり、あなたの音楽活動がより良いものになることを願っています。
「 音楽活動で生計を立てるための全知識 」もご覧ください。ご好評いただいてます。
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