こんばんは。海保けんたろー(株式会社ワールドスケープ代表/ドラマー)です。

昨日は大関勇気さんにオファーいただいて、ミュージシャンのための勉強会「リーダーミーティング」に登壇してきました。

池袋FIELDのオーナー・山石敬之さんや、元ソニーミュージックのスティーブ小山さんによる、
とても熱くて興味深い(そして共感ポイントの多い)お話のあとに、
大関さんとの対話形式でガッツリと2時間、お話させていただいたのですが…

そこでチラッと出た命題について。

成功の見込みがないやつ

これは音楽に限らずなんだけど、不幸なことに「やりたいこと」と「向いてること」が全く重なってない人がいる。

「平井堅さんのような、有名歌手になりたい」と思っているけど「歌が普通の人よりも下手」とか、
「ダウンタウンのような、国民的お笑いコンビになりたい」と思っているけど「人前で全然しゃべれない」とか。

彼らが夢を実現する可能性がゼロ%かというと、ゼロではない。
歌が下手でもピコ太郎になる可能性はある。

しかしその可能性は、かなり、かなり、低い。

そんな不幸なミスマッチを抱えた彼ら。
インディーズバンド界隈、ライブハウス界隈に出入りしていると、そういう人に出会うことがまあまあの頻度である。

とどめを刺すことの是非

あなたが例えばそんな人に出会ったとして、「辞めたほうがいいよ」って言いますか?

ぼくはこれに答えが出ず、未だに悩んでいる。

  • 言わないべき理由

    • 低いとはいえ、その人が成功する可能性はある。もしぼくの見る目がなかっただけで、その人が成功する要素を持ち合わせていたとしたら、「辞めたほうがいいよ」と言うのはとても罪深い。
      その人がぼくの言葉によってもし諦めてしまったら、大きな悪影響を与えてしまったことになる。これはとても避けたいので、怖い。
    • 単純にイラッとされると思うので、嫌われそうで、気持ち的に嫌だ。
  • 言うべき理由

    • とはいえその人が成功する可能性はかなり低いのだから、数年後・数十年後にその人が人生を後悔する可能性はある。
      逆にぼくが「辞めたほうがいい」といったことで音楽の道を諦めた結果、
      別の道を見つけ、とても幸せな人生になるという可能性があるし、むしろその可能性は比較的高いのではないか。
    • その人が諦めることにより、全く魅力的でないコンテンツをその人が今後も世にばら撒き続け、
      「付き合い」でその人のライブを見させられたり、CDを買わされたりする”被害者”を減らすことができるのではないか。

これって、「もし自分が不治の病にかかった場合、宣告して欲しいかどうか」みたいなのにとても似てるよね…。

「自分にもし才能がないのだとしたら、ハッキリ教えて欲しいと思うか」という質問を会場で投げたら、
半数が未回答(悩む)、4分の1が教えて欲しい、4分の1が教えて欲しくない、とパックリ割れた。

あなたはどっち派ですか?

ぼくは、教えて欲しいかな。
そして、「海保が成功しない理由」をぼくが納得するまで説明してもらいたい。

ぼくのTwitterは @kentaro_kaiho です。フォローお願いします。